東芝キヤリア社会・環境報告書 2012年
9/36

●日本のスマート コミュニティ市場5兆円出典 : 日経BP社「世界スマートシティ総覧2012」スマートグリッド型(再生エネルギー含む) スマートコミュニティ(再開発型) スマートコミュニティ(新規開発型)  東日本大震災で福島第一原発の事故を経験した私たちは、他のどの国の人よりもエネルギーと未来の関係に頭を抱えているのではないでしょうか。事故が起きた場合の放射能汚染と背中合わせの原子力発電は、危険以外の何ものでもないという判断から、ドイツのように脱原発路線を貫く国もあります。そうかといって、すべての電力を自然エネルギーだけで賄うと仮定すれば、日本は電力の需要と供給のバランスが取れていません。製造業の現場はもちろん、交通インフラやIT産業に大きな影響を及ぼし、供給が需要に追いつかないことは目に見えています。電気のない生活が当たり前として毎日を送っている人が、地球上には16億人以上もいる現実を踏まえ、電力をはじめとするエネルギーの需要と供給のバランスを考える前に、地球上の市民一人ひとりがエネルギー問題を考えるバランス感覚を養う必要があるのではないでしょうか。 スマートコミュニティが注目されています。これは、さまざまな設備、エネルギー・交通・通信などのインフラ、行政サービスの在り方を見直し、持続的な経済成長、医療・福祉、高齢化社会など、周辺に存在する課題に対して社会システムの再構築に取り組むもの。まさに、未来の街づくりに欠かせない構想です。日本は課題先進国というあまりうれしくないレッテルが貼られるほど、環境、少子高齢化、エネルギーなどの問題をたくさん抱えています。これらの対応に向けた、人間中心の新たな価値を創造するコミュニティの実現こそ、暮らす人々と街の調和=未来バランスにほかならないのです。 エネルギー問題を1つ取っても、エコキュートをはじめ、家庭でも手軽にできる解決の糸口が続々登場しています。暮らしを包んでくれる街、暮らす人の活力がみなぎる街を実現し、視界良好な未来社会を味わっていきたいものです。 未来のエネルギーを考えよう未来の街づくりに欠かせないものいの取れた関係を。私たちが暮らす未来はどのような社会なのか。エネルギー問題や街自体の新しい方向性がクローズアップされている中で、未来バランスを考えましょう。Future未来4与地球以及未来社会取得平衡关系8東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2012ぬ脱いだり着たり、冷暖に頼らず衣服で体温調節(技術部門/ぴーまん) るルール決め 守って行動 エコ活動(関係会社/小畑 珠紀)

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る