東芝キヤリア社会・環境報告書 2013年
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人間はもちろん、生き物は、ほかの生き物とつながって生きています四季相応の動植物の営みが、だんだん見られなくなるかもしれません。普段食べている食材を、食べられなくなる時代が訪れるかもしれません。絶滅危惧種が、ますます増えていくかもしれません。今、私たちは、生物多様性について危機感をもって考える時期に直面しています。特に、環境調和型の製品を社会に提供している企業は、その製品をつくるあらゆる過程でも、生物多様性の保全を妨げるような行為を決して行ってはならないのです。しかし、私たちの身近には、まだまだたくさんの自然が残っています。ちょっと公園を散歩することで学べる生態系もあります。キャンプや動物園に出かけることで、観察できる生態系もあります。また、家の庭で花や野菜を育てる家庭菜園でも、自然界の素晴らしさを感じ取ることができるはずです。生物多様性を考えることとは、人間を含め、自分たちの周囲で起きている生き物同士のつながりや、人間と生き物との関係を感じ取ることだと思います。このあいだ家族で動物園に行ってきました。一番おもしろかったのは、シロクマのダイビングでした。でも、シロクマが暮らしている北極の氷が解け続けているので、絶滅するのではないかというニュースを聞いて、心配になりました。家で飼っているメダカも、同じように絶滅の可能性があるそうです。どうしてですか。絶滅寸前の生物を助けるために私たちができることは?トオル君のはてな?絶滅危惧種問題と生物多様性について絶滅の危機にある生物の種類は、なんと2万種以上ですまとめ先生トオル君がテレビで見たのは「絶滅危惧種」の話ですね。絶滅危惧種は、哺乳類だけではなく、魚、植物、昆虫など2万種以上になるといわれています。地球上には、私たちが知らない生物も含めて1,500万種の生物が存在しているといわれていますが、7分に1種のスピードで地球から絶滅する生物がいるという恐ろしいデータが発表されています。動物園で豪快なダイビングを披露してくれたシロクマも、一時は捕獲しすぎて数が減ったため、捕獲を規制して数が復活しました。しかし、現在は地球温暖化の影響で、北極の氷がどんどん少なくなり、シロクマは餌のアザラシを捕まえることができなくなり、数が減っているのです。トオル君が家で飼っているメダカの場合は、メダカが暮らしやすい水田、池、沼が少なくなっていることが原因です。♪メダカの学校は川の中♪と歌われるように、きれいな水があってこそ生息できるのがメダカです。このような川や池があり、しかも木々が生い茂る里山が宅地やゴルフ場などの造成によって失われていることが、メダカなどの生物を絶滅危惧種にしてしまうのです。7東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2013ちちっちゃな頃から節電習慣、身につけよう。(関係会社/節子) りリサイクル 資源が人へ 渡るバトン(技術部門/うなぎパイ)

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