東芝キヤリア株式会社

ニュースリリース

ユニバーサルスマートXを活用した新価値提案活動「USX+(プラス)」キックオフ

USXシリーズを核に多様な熱源機器※1を制御する
新グループコントローラとポンプモジュールキットを発売

2018年12月11日

東芝キヤリア株式会社

 東芝キヤリア株式会社(本社:神奈川県川崎市、取締役社長:久保 徹)は、お客様の空調設備に関わるトータルコストの削減に貢献するため、当社の空冷ヒートポンプ式熱源機「ユニバーサルスマートX(以下、USX)」シリーズが本来持つ優れたシステム制御能力という魅力を更に引き出し、また、多様な熱源を利用されているお客様が空調システム全体の最適化を追求できるシステムの提案活動を強化するため、新価値提案活動「USX+(プラス)」を開始します。
 この提案活動に役立つ新商品として、多様な熱源機器を簡易な制御システムで柔軟に運用する「新グループコントローラ」と「ポンプモジュールキット」を2019年2月1日より発売する予定です。

 幅広い運転範囲と業界最高クラスの高効率運転で、お客様から高い評価をいただき、空冷モジュールチラー市場をリードしているUSXシリーズですが、他熱源機器※1を含めたシステム全体の最適化を追求し、USXシリーズで培った最適群制御の技術を応用した「新グループコントローラ」と「ポンプモジュールキット」(以下、新商品という。)をこのたび開発・商品化しました。
 これまで他熱源機器を併用する場合、システムが複雑化し、最適制御を行うための計装設計の手間や工事費用がかさむなどの課題がありましたが、この新商品を用いることで、USXシリーズと併用される他熱源機器の発停制御および送水コントロールが可能となり、容易に熱源システム全体の最適制御・省エネを実現できます。また、既存の電源設備を増強しない範囲で燃焼式熱源機の一部を電気式ヒートポンプに更新したり、BCPを考慮して燃焼式熱源機を併用したり、様々なシーンに合ったエネルギーミックスを構築することが可能です。

 今回の新商品発売の他にも、「USX+(プラス)」活動として、空冷モジュールチラー機器本体の価値の向上に取り組み、既にお客様にご好評をいただいているUSX EDGEシリーズも待機電力の低減等の改善を行い、これらの改善を予め施したUSX EDGEシリーズを、2018年12月から販売する予定です。

 当社はヒートポンプソリューションカンパニーとして、製品そのものの省エネ性向上に加え、空調システム全体を考慮した省エネソリューションを提供することで、これからもお客様の現場に寄り添い、お客様の多様なニーズにお応えしてまいります。

図: 新グループコントローラとポンプモジュールキットを用いたUSXと他熱源の併用システム

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  • ※1ガスヒートポンプ(GHP)チラー、温水ヒータ、吸収式冷温水機、USX以外のチラー等

様々な他熱源機器との併用システムを実現

 「新グループコントローラ」は、「ポンプモジュールキット」に搭載されたモジュールコントローラを介して他熱源機器の発停制御を行います。最大で8つのモジュールコントローラとの接続が可能で、複数台・複数種類の他熱源との併用システムに適用し、設定した優先順位に従って制御することが可能です。

◆様々なシーンに合ったエネルギーミックスを簡易な計装で構築し、省エネを実現可能。
◆燃焼式熱源機を利用している場合でも、部分的にUSX(電気式ヒートポンプ)を導入し、両熱源を最適制御。 

例①:エネルギー源としてガス・油焚のボイラを利用する工場や、ガス・油を燃料とした給湯機器を利用して
   いる病院・ホテル・老健施設等で空調にも燃焼式熱源機が採用されており受電設備の増強が難しい場合。
例②:BCPを考慮し、非常時は自家発電により空調(燃焼式)の稼働継続が計画されている病院や防災拠点と
   なる公共施設で、通常時も電気式と燃焼式両方の熱源機を稼働したい場合。
例③:空調や生産プロセスの冷却・加熱負荷ピークが大きい工場や商業・展示施設、寒冷地等で契約電力の
   増大を回避するため、燃焼式熱源機が併用される場合。

他熱源を含む運転情報の一括管理が可能

 「新グループコントローラ」は、「ポンプモジュールキット」内外のセンサからの信号を、モジュールコントローラを介して取り込むことで、他熱源機器の発停状況、送水温度、運転能力(計算値)を表示でき、システム全体の運転状況の把握・管理が一括で可能になります。

 本制御システムを適用した他熱源機器併用システムの省エネ効果の例
 当社製USX EDGEシリーズ60馬力機×2台と同容量の吸収式冷凍機×2台から成る他熱源併用システムについて、本制御システムを適用した場合、特に条件設定をせずに一般的な運用の場合と比較すると、ランニングコストは8.8%削減、CO2排出量は9.5%削減の効果が見込まれます※2

USXシリーズ機器本体の更なる進化※3

1. USX EDGEシリーズ
 待機時におけるコンプレッサケースヒータの間欠運転の適用と、電気部品への電力供給の抑制により、待機消費電力を削減。従来の半分以下※4となり、業界トップレベル※5の待機消費電力を実現しました。また、ファンと冷媒制御の最適化により、低外気時の冷却運転性能を最大で9%向上※6、データセンター等、年間を通じて冷却負荷が発生する場所で省電力効果をさらに発揮することができるようになりました。

2. USX 3シリーズ
 EDGEシリーズに搭載している無線LAN機能をUSX3シリーズにも搭載しました。Androidタブレット用専用アプリケーション「Flash Monitor」を使って、サービスパネルを開けることなく、お客様ご自身で消費電力、運転時間、運転圧力、故障履歴等の情報を収集し、最適な運転の検討を行うことができます。

  • ※2試算は以下の想定によります。
    ・COP4.68(冷房期間の平均的な外気温度25℃での効率を想定)で運転するUSX-EDGEと、成績係数(高位発熱量基準)1.10の吸収式冷凍機を併用する。
    ・特に条件設定をせずに一般的な運用の場合は、変動する冷房負荷を常にUSX-EDGEと吸収式冷凍機が均等に分担する。
    ・新グループコントローラを適用する場合は、冷房負荷率が50%以下のときは、優先的に運転するUSX-EDGEが全ての負荷を分担し、50%超になったときはUSX-EDGEと吸収式冷凍機が均等に負荷を分担する。
    ・熱源機本体による電力または燃料消費の他、USX-EDGE用の冷水ポンプ、吸収式冷凍機用の冷水ポンプ、冷却水ポンプおよび冷却塔の電力消費を含む。
    ランニングコストおよびCO2排出量の削減効果は、一定の条件、係数等を用いての試算結果ですので、実際のご使用状態によって導入効果は変動します。
  • ※3EDGEシリーズ・USX3シリーズのバージョンアップであり、形名等の変更はありません。
    (EDGEシリーズは12月生産分より、USX3シリーズは11月生産分よりバージョンアップ)
  • ※4冷却運転モードで、1台(モジュール)当りの待機電力は従来比約60%減の約86W(200V機種)
    加熱運転モードで、1台(モジュール)当りの待機電力は従来比約50%減の約120W(200V機種)
    但し、初期電源投入後や停電後、外気-15℃未満の場合など、条件によっては従来通りの待機電力になります。
  • ※5当社調べ。
  • ※6USX EDGEシリーズ60馬力機種を、外気-5℃、冷水出口10℃、冷却能力60kWの条件で運転した場合、COPを従来よりも9%向上。

新商品の概要

■新グループコントローラ

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■ポンプモジュールキット ラインアップ
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東芝グループの環境ビジョンについて

 東芝グループは「地球と調和した人類の豊かな生活」を2050年のあるべき姿として描き、これに向けた企業のビジョンとして環境ビジョン2050を設定しています。「つくる、つかう、いかす・かえす」という製品のライフサイクルを通じて、社会の安心・安全と、まだ見ぬ感動や驚きを与える豊かな価値を創造すると同時に、環境影響低減のために「地球温暖化の防止」「資源の有効活用」「化学物質の管理」の3つの課題に取り組むことで、地球との共生を図っていきます。

お問い合わせ先

・本資料(ニュースリリース)についてのお問い合わせ先
 広報室 TEL 044-331-7401

・お客様からの商品に対するお問い合わせ先
 国内商品企画部 熱源企画担当 TEL 044-331-7414

【製品画像】
ポンプモジュールキット (JPG:0.34MB) 新グループコントローラ (JPG:0.78MB)

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