換気・送風機総合カタログ2024年版
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8水餌技術・設計資料5242. 室内の汚染物質の種類と各々の基準濃度●総合的指標…各種汚染物質状況が明確でない場合に適用しCO2を代用する。3. 空気の汚れによる人体への影響■一酸化炭素(CO)の影響●単独指標……9種類の汚染物質を指定し、各々の基準濃度を設定。住宅の新省エネルギー基準と方針による発生する汚染物質ラドンホルムアルデヒドホルムアルデヒド、ガラス繊維アスベスト繊維有機溶剤(ベンゼン、トルエンなど)、鉛カビ、ダニ、ホルムアルデヒド、有機溶剤二酸化炭素、一酸化炭素、窒素酸化物、ホルムアルデヒド、炭化水素類、水蒸気、浮遊粉じん(煙粒子、燃焼核)アンモニア、オゾン、溶剤類ラドン二酸化炭素、水蒸気、体臭、アンモニア微生物(フケ、細菌)一酸化炭素、窒素酸化物、アンモニア、ホルムアルデヒド、炭化水素類、臭気、タバコ煙(タール、ニコチン、その他)各種発ガン物質噴射剤(フッ化炭化水素)、プロパン、亜硫酸、塩化メチレンアンモニア、塩素、有機物貴金属、ベンゼン、トルエン石炭酸、クレゾールクロロダイン、五塩化フェノール基準濃度1,000ppm基準濃度3,500ppm10ppm0.15mg/m3210ppb130ppb80ppb150Bq/m310本/300μg/m3基準・濃度変化の影響彰国社刊、「デザイナーのための設備チェックリスト」による。10,000ppm=1%4. 空気の汚れによる建物への影響1)インテリアの汚れ■炭酸ガス(CO2)の影響■ホルムアルデヒドの影響■VOCの影響(VOLATILE ORGANIC COMPOUND、揮発性有機化合物)新しい天井や壁、家具や装飾品も1〜2年すると白い部分が黄ばんでしまうことがあります。これはホコリやタバコの煙に含まれるヤニによるものです。2)ダニやカビの発生■家庭内でのダニ・カビの発生条件基準・濃度変化の影響標準大気市街地外気多数継続在室する場合の許容濃度一般の場合の許容濃度建築基準法、ビル管理法などの基準換気計算に使用される許容濃度相当不良と認められる最も不良と認められる長期安全限界(米国労働衛生)ACGIH、労働者の事務所規制呼吸深さ、吸気量30%増加作業劣化、生理機能の変化、呼吸数2倍通常の場合の吸気の濃度呼吸中枢を刺激し、呼吸の深さ・回数を増す。呼吸時間が長ければ危険。O2欠乏を伴えば障害は早く生じて決定的となる。10分間呼吸すれば強度の呼吸困難・顔面紅潮・頭痛を起こす。O2欠乏を伴えば障害はなお顕著となる。致命的暴露条件チャンバー(1分以下)チャンバー(30分)一般住居作業場(10〜30分)一般住居一般住居作業場作業場不快感、流涙目と鼻の痛み目痛、頭痛、皮膚障害、呼吸器障害不快感、流涙嘔吐、下痢、流涙目と上部気道の痛み、頭痛、疲労、下痢、嘔吐上部気道の痛み、流涙不快感、流涙、不眠、嘔吐、頭痛、呼吸器気道の痛み、ねむけダニ床材、寝具、衣類等と共に20〜30℃、60%R.H.以上餌の含水量塵中のカビ・アカ・フケ・食品のくずや生ダニ、生昆虫等酸素(微量でも可)潜って産卵できる畳、絨毯、寝具、布製品、ソファー、ぬいぐるみ等3.0〜10.0①光にあたる場所は苦手②振動のある場所は苦手③カビが繁殖しすぎる場所は苦 手発 生 源コンクリート、石パーティクルボード、ポリウッド断熱材耐火被覆材ペンキ内装材、接着剤暖房器具、厨房器具などの燃焼器具事務機器地下水利用の給水設備新陳代謝など生態活動建材器具、設備など在室者喫煙人間の生活行為、家庭用品スプレー清掃用洗剤塗装消臭剤、殺菌剤殺虫剤想定汚染物質CO2想定汚染物質CO2CO浮遊粉塵二酸化窒素二酸化硫黄ホルムアルデヒドラドンアスベストTVOC濃度(ppm)0.01〜0.25標準大気長期の許容値と考えられている建築基準法、ビル管理法などの基準環境基準24時間平均短期の許容値と考えられている環境基準8時間平均労働環境の許容濃度(日本産業衛生協会)3時間無影響。6時間で影響。9時間で頭痛、悪心、長期有害、死なず2〜3時間内に前頭に軽度の頭痛1〜2時間で前頭痛、吐き気、2.5〜3時間で後頭痛45分で頭痛、めまい、吐き気、痙れん。2時間で失神20分で頭痛、めまい。2時間で致死5〜10分で頭痛、めまい。30分で致死10〜15分で致死1〜3分で致死自動車排気にはこの程度の場合がある。1020501002004008001,6003,2006,40012,800数万ppm(数%)長田英二(1989):「ホルムアルデヒドによる室内汚染と測定」ベル教育システムセミナーテキストによる●対象物質アレカン、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、ナフタリン、キシレンなど)、ウンデカン、リモネン、デカン、ノナン、ヘプタンなど。●特徴常温では液体であり揮発しやすいため、蒸気になって空気といっしょに肺に入り血中に移動。脂肪溶解性がある。皮膚や目からも吸収される。引火性が強い物質である。●障害軽度:神経興奮、倦怠感、頭痛、めまい、吐き気など。中度:吐き気、食欲不振、息切れ、動悸、しびれ、など。重度:小脳麻痺により死亡に至ることもある。(発ガン性物質もある。)濃度(%)0.03(0.04)0.04〜0.060.070,100.150.2〜0,50.5以上0.52344〜518以上濃度(ppm)2013.80.5〜104〜50.67〜4.820.02〜4.150.9〜2.70.3〜2.7家庭内の侵入経路温湿度市街地では年間平均値で5ppm程度。自動車道路、トンネル、駐車場などでは、100ppm以上を超す場合もある空気繁殖場所P.H.その他CO2そのものの有害限度ではなく、空気の物理的、科学的性状がCO2の増加に比例して悪化すると仮定したときの汚染の指標としての許容濃度を意味する。影  響カビ浮遊胞子の落着20〜30℃、70%R.H.以上食品中、建材中の自由水有機物(炭水化物、脂肪、窒素化合物)無機物(硝酸ナトリウム、カリウム等)酸素(微量でも可)食品類・建材(木材、合板、塗料、接着剤、発泡ウレタン、壁紙、タイル目地、シャワー、カーテン)の表面と内部3.0〜10.0①自然の浄化、人手による清掃 がくり返されない所②光(紫外線)にさらされない 場所③表面が平滑で硬い材料は苦手④発育阻害因子のあるところは 苦手基 礎 編1.換気の必要性ライフスタイルの変化や住宅設備機器の充実にともない、住空間の快適性が要求されています。このような住環境において換気設備の果たす役割はきわめて大きなものがあります。いうまでもなく、換気計画はそれぞれの建築物およびそれぞれの条件に応じて計画しなければなりません。とくに中高層住宅やプレハブ住宅の普及により、気密性の高い住宅へ転換している今日は換気設備は欠かすことのできない設備となっています。1換気の目的1)在室者の健康・快適さ・作業能率を保つため2)施設の保全・機械や格納品の適正保管のため3)燃焼物の燃焼に必要な新鮮空気の供給のため4)各種、動・植物の飼育・栽培のため2空気の汚れによる人体と建物への影響1. 室内空気汚染物質と発生源

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