換気・送風機総合カタログ2024年版
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技術・設計資料排気機排気機給気機給気機排気機自然給気口排気機自然給気口546静圧(Pa)実使用時の圧力損失全体の圧力損失換気扇の静圧風量特性実使用時の風量風量(m3/h)4. 機械換気設備に使用する換気扇の機種選定方法機種選定は設計した(どの機器、部材をどんな配管で行うか建築図面に配置)換気設備の圧力損失と必要換気量を考慮して選定します。2)共同住宅の天井裏等 外壁、界壁、床スラブ等の躯体と内装材との間に空間がある場合、その部分も天井裏等の範囲に含まれることに注意が必要である。天井裏なども換気できるようにする。居室が天井裏より負圧になるとホルムアルデヒドが居室に侵入してくるので、負圧にならないよう給気量を排気量より多くしたり、天井裏にも別に排気機を設けたりする。 換気扇の持っている「静圧̶風量特性」曲線(「P̶Qカーブ」とも呼ばれています)と部材、配管による圧力損失特性曲線を組み合わせた交点より実際の換気風量(有効換気量)が求められます。この換気風量(有効換気風量)で必要換気量を満足できる機種を選定します。5. 換気計算①ダクトを使用しない場合(ダクトレス) ダクトを使用しない壁付け形のパイプ用ファンや空調換気扇の場合は「静圧̶風量特性」曲線と外壁部材による圧力損失特性曲線から換気風量(有効換気量)を決定します。これら機器を複数台使用する場合は換気風量(有効換気量)の総和が換気設備として持っている合計の有効換気量となります。この合計有効換気量を居室の気積(容積)で割ることにより換気回数が求められます。●ダクト圧力損失計算(国土交通省「建築物のシックハウス対策マニュアル」より抜粋)換気経路の圧力損失計算は次のA式、B式に代表される計算式により算出されます。A式による場合、各部材の圧力損失係数は「基礎編  3・換気設計」の項に記載の付表の値を使用します。なお、国土交通省のマニュアルではこのA式、B式以外にも適当な計算方法を用いてもよいとされています。また、圧力損失についてもカタログなどに記載されている部材の抵抗損失曲線から直接圧力損失を読みとってもよいとされています。a.詳細法(A式)Pr = ζo・Pvo・(Qo/Qso)2+ζl・Pvl・(Ql/Qsl)2+Σ(λi・Li/Di+ζBi)・Pvi・(Ql/Qsl)2②ダクトを使用する場合 ダクトを使用しない場合と違ってダクトを使用する場合はダクト長さや曲がり、径、材質や外壁部材により換気風量が変わってきます。その為これら用件を加味した圧力損失計算をした上で換気風量(有効換気量)を求める必要があります。【ダクトを使用する機械換気システムの設計フロー】(国土交通省「建築物のシックハウス対策マニュアル」より抜粋) Q(m3/h)≦Qt ΣQ(他のシステムの分担を合わせた合計換気量)≧Qt設計スタート①居室の気積Ai(m3)の計算②換気システムに要求される必要換気nを定める ・住宅等の居室の場合 : 0.5回/h、0.7回/h ・その他の居室の場合 : 0.3回/h、0.5回/h、0.7回/h③換気システム全体に要求される必要換気量Qtを求める Qt(m3/h)=n×ΣAi④設計対象の機械換気システムが分担する機械換気量Qを求める⑤図面上における換気システム配置の仮決定 ・室内側端末の場所と個数 ・送風機ユニットの位置 ・ダクト及び分岐の位置⑥各端末への経路の風量目標値qの仮決定(ただし、Σq≧Q) 方法1:各端末への経路の圧力損失の均等化により風量を均等にする 方法2:ダンパー類を用いた圧力調整により風量を端末間で変える⑦屋外側端末から送風機ユニットを経由して室内側端末までの、 圧力損失が最大になる経路(最大圧損経路)を選ぶ⑧最大圧損経路について、各部分の風量と各部材の流量-圧力 特性から、合計圧力損失Prを計算する⑨送風機ユニットの特性曲線(静圧-風量曲線)上の 座標(Σq、Pr)に運転ポイントをプロットする送風機ユニットのノッチ変更、又は、機種変更により送風量を増やす⑩運転ポイント(Σq、Pr)が 特性曲線より下にあるか?⑪各経路についての合計圧力損失Prがほぼ均等とするために必要な ダンパー類の開度を計算によって求めるか、現場で調整する。設計終了ダクト系統に関する変更フロー詳細内容については国土交通省マニュアルをご参照ください。②気密層・ 通気止め による措置③換気設備 による措置天井裏等の対策の例(共同住宅)天井裏など給気量>排気量天井裏からも排気天井裏からも排気天井裏にも排気機を設ける法 規 編

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