東芝キヤリア社会・環境報告書 2014年
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 エネルギーの節約は、 地球温暖化を防ぎます。“節電”こそ、手軽にできる予防策。宇宙ステーションから地球を映したテレビの映像に見入るケンイチ君。大陸別に映し出される夜の地球の姿を目にし、あぜんとしています。電気エネルギーが多く使われている大都市部が煌々(こうこう)と輝いているのに対し、アフリカや中国大陸内部などは、まるで闇の世界。そして我が国日本は、その列島の形をクッキリと表していました。ケンイチ君は、夜の地球が暗い部分と、電気の明かりで照らされ明るく輝く部分に分かれていることに驚きました。列島の輝きからも分かるように、日本は世界でも有数の電気エネルギー消費大国といってよいでしょう。しかし日本は、電気を起こすエネルギー資源の大半を海外から輸入しているのが実状です。「エネルギーの自給率」とは、自国内で使用するエネルギーのうち、自国の資源からつくり出されるものの割合で、日本はわずか5%程度にすぎず、石油、石炭、天然ガスなどのエネルギー資源を世界の資源産出国からの輸入に依存しています。日本は、発電に必要な資源が乏しいため、他の国に頼らざるを得ないのです。エネルギーの「自給率」って、ナニ?日本が他国から輸入している石油、石炭、天然ガスなど、人が加工せず、自然の中に存在する状態で利用できるエネルギーを「一次エネルギー」と呼んでいます。その他に、水力なども一次エネルギーに含まれます。それに対して、一次エネルギーを使える形に加工したガソリン、ガスなどを「二次エネルギー」と呼んでいます。夜の日本列島を明るく照らすための電気も二次エネルギーです。電気をつくる仕組みは、一次エネルギーを燃やす火力発電、水の勢いをエネルギーに変える水力発電などさまざまです。火力発電は、「燃やす」行為が大気中にCO2を排出することにつながるので、CO2の排出をできるだけ少なくする工夫が各方面で進んでいます。一方で、「燃やす」ではなく、自然界の力を利用した発電スタイルもしだいに暮らしに定着してきました。風の力で巨大な風車を回して発電する風力発電や、太陽の光や熱を利用する発電は、環境にやさしい発電形態としてこれからますます暮らしに定着していくことでしょう。一次エネルギーと二次エネルギー●主要国のエネルギー自給率出典 : IEA「ENERGY BALANCE OF OECD COUNTRIES(2013 Edition)」/ 「ENERGY BALANCE OF NON-OECD COUNTRIES(2013 Edition)」一人ひとりが資源に限りがあることを自覚し、エネルギーの節約を真剣に考えなければいけない時代です。そこで「節電」。ビジネスや暮らしで無駄に使われている電気を見直し、エネルギーの節約に取り組みましょう。節電はCO2の排出を抑えることにもつながり、手軽にできる地球温暖化対策です。僕たちは、電気に不自由しない暮らしを毎日おくっているけど、世界には電気を満足に使えない人たちがたくさんいるんだ。もっと、電気を大切に使うようにしよう。特集 節電①save electricitySave energy to curb global warming. It is an easy way that we can all help.节约能源防止地球温暖化。“节电”正是简单易行的预防措施。511854エネルギー自給率(%)原子力を国産とした場合※日本フランスイタリアドイツイギリスアメリカ中国カナダロシア19193140596972818889153162174180日本のエネルギー自給率5%※使用済みのウラン燃料は再処理することで再び燃料として使用することができます。5東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2014に人間の努力で生まれる綺麗な地球(関係会社/GARO) ほ暴風雨、竜巻、みんな温暖化、減らせCO2(スタッフ/ロビン) 

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