東芝キヤリア社会環境報告書 2015年
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2010年の国際生物多様性年に先駆け、東芝キヤリアグループは、2009年度から国内の主要3拠点で生物多様性保全活動を展開してきました。国内最大の製造拠点である富士工場では、「富士山こどもの国」の植樹や「富士山ブナ林創造事業」への参加を継続的に行い、工場内にはビオトープを設置しました。自然豊かな津山工場や掛川開発センターでは、工場周辺にさまざまな生物が生息していることが確認されており、それぞれの拠点で絶滅危惧種を観察・保護しながら、自然と調和した企業活動を推進しています。また、生物多様性を保全するために、環境活動における多くの法規を遵守し、環境事故を未然に防止しています。2011年度から2013年度にかけてタイで2拠点、中国で1拠点が海外製造拠点としてスタートしましたが、最近は各国の法規も複雑になり、短期間で更新されることがあるため、常に最新の情報を把握し、日本からの支援を継続しながら今後も遵守を徹底させていきます。地域の大学生との協働による小学生環境イベントは、2012年度以降毎年継続して行っています。4回目の今回は、富士工場で実施しました。工場見学や環境学習の後は工場敷地内のビオトープと安全公園で自然観察を行いました。そして、一人ひとりの心に残ったことを白いキャンバス地のエコバッグに描いてもらいました。地域の子どもたちや大学生が企業の環境活動に興味を持ち、身近な環境保全を考え、体験できるように工夫しました。東芝キヤリアグループは、企業活動を通じて少しでも地域の皆さまに活力をお届けしていきたいと考えています。また、企業活動の全ステージにおいて、提供する製品やサービスに関わる調達取引先さまや販売店さまなど、多くの皆さまのご協力をいただきながら、グループ全員が一丸となって、より良い環境調和型製品をグローバルに提供していきます。生物多様性保全を通じて、自然と調和した企業活動を推進します次世代に環境活動を伝え、ステークホルダーとの協調も大切にします近藤弘和2015年9月ューション事業を東芝グループ環境“羅針盤”T-COMPASSSubstanceWaterEnergyNatural resourceNWES化学物質リスクの最小化主な取り組みグローバル法規制の先取り、グリーン調達の着実な実施2020年国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM※3)への対応Substance資源消費の最小化2020年欧州資源効率政策への対応グリーン成長の加速省資源No.1製品創出、資源循環の拡大、高効率モノづくり主な取り組みNaturalresource2014年度のT-COMPASS評価(2010年度比較)化石燃料大気汚染富栄養化森林資源温室効果ガス化学物質水資源資源000.20.20.40.40.60.60.80.81.01.02010年度2014年度水資源消費の最小化主な取り組み水インフラ・ソリューション拡大、水ストレス地域の管理強化水資源の影響評価(ウォーターフットプリント)の確立Waterエネルギー・気候変動問題への対応2020年温室効果ガス削減目標への対応主な取り組み省エネNo.1製品創出、再生可能エネルギー推進、スコープ3対応Energy社会・環境報告書の中期テーマを設定 地球は、青く美しい星と言われます。水を湛え、豊かな自然を育む地球に暮らす私たちは、知らず知らずに自然環境の恩恵を受けています。本報告書を作成するにあたり、美しい地球との永続的な共生を思い描き、中期テーマを「Sustainable Society」(持続可能な社会)に設定しました。 一方、東芝グループは環境経営コンセプト「T-COMPASS※1」を環境“羅針盤”として環境貢献すべき領域を4つに定め、東西南北のシンボルで表現しています。それは、「E:エネルギー・気候変動問題への対応」「W:水資源消費の最小化」「S:化学物質リスクの最小化」「N:資源消費の最小化」です。 今年度の報告書は、毎日の生活の中で最も身近に考えるべきテーマであり、かつT-COMPASSの中で「E」のカテゴリーに相当する「地球温暖化」を取り上げ、トピックスや座談会を展開しました。※1 T-COMPASS: Toshiba Comprehensive environmental database and its Practical Application to Simplied and/or Streamlined LCA※2 LCA: Life Cycle Assessment※3 SAICM: Strategic Approach to International Chemicals Management T-COMPASSを利用して環境評価を実施 T-COMPASSは、LCA※2による環境指標を独自のレーダーチャートで表現します。主要4領域のほか、近年のトレンドであるカーボンフットプリントやウォーターフットプリントを包含した「環境フットプリント」として、総合的な環境影響の削減を視覚的に示します。さらに、軸と軸の間には関連性の高い環境指標を適切に配置し、ライフサイクル影響評価の構造をチャートで簡易的に表現します。主要4領域の代表的な環境指標だけでなく、8指標、12指標まで環境指標を詳細化することができます。 東芝キヤリアグループはT-COMPASSを利用し、2010年度の環境負荷を1としたときの2014年度の環境負荷を8指標で比較し、環境評価を実施しました。その結果、全項目で環境負荷を低減することができました。※詳しくは、下記ホームページをご覧ください。https://www.toshiba.co.jp/env/jp/vision/tcompass_j.htmたた2東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2015

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