東芝キヤリア社会環境報告書 2015年
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現在当社は、日本空調冷凍工業会(日冷工)の会長会社を務めています。冷凍空調戦略推進室は、業界が直面するさまざまな課題の解決にあたっています。地球温暖化抑制のためのフロン類取り扱い量の削減や、省エネ普及に向けた日冷工の取り組みに参画し、情報収集と社内への周知を行うほか、「環境とエネルギーに関する欧州協会」にも参加するなど、グローバルな情報収集活動を行っています。東芝キヤリア株式会社 冷凍空調戦略推進室空調設計部で主に店舗オフィス用の空調設計をしています。2014年から2015年にかけて、省エネトッププランナー方式(P5参照)に対応した新しい製品を市場に送り出し、地球温暖化対策に貢献しています。また、法改正に対応した製品開発の必要性を受け、省エネ性能のほか、地球温暖化係数の低い冷媒などの検討で競争力のある製品づくりに取り組んでいます。東芝キヤリア株式会社 富士工場 空調設計部御手洗 孝志フロン類法規情報管理担当青藤 誠哉製品開発担当み た ら い  たか  しせい とう  まさ や春山)私個人ができる温暖化対策と言えば、仕事の内容も含めて省エネ活動の徹底ということになりますね。御手洗)省エネ活動は、個人や会社でそれぞれ取り組むべきことがあると思います。ペーパーレスの徹底、ごみの分別、電気機器のスイッチをこまめに切る、公共交通機関の利用などがあると思います。我々が取り扱っている空調機器も、特に夏になると節電と関連づけられるのですが、省エネの技術的な部分では、以前と比べてかなり進化したと思いますよ。青藤)そうですね。私たちが開発している業務用空調機器も、省エネ性を主に追求していますが、新しく登場した製品には、快適性を保って省エネに貢献するという制御方式を採用しました。言わば、冷えすぎない空調です。また、温暖化に対応するため運転可能な室外温度範囲を大幅に拡大させました。機器の開発者として、少しでも地球温暖化が軽減できればと思っています。御手洗)空調機器や冷蔵・冷凍機器で使用される冷媒について、今年は法的な転換期になりました。フロン排出抑制法の施行によって、有資格者による点検が義務付けられましたね。吉田)その通りです。法律施行にともなって、我々サービス営業部は、協力業者を含め有資格者を増やし、機器ユーザーさまに代わって点検業務を行っています。春山)空調冷凍機器を使用するユーザーの立場からすれば、一口に点検と言ってもたいへんな作業です。ここ府中事業所には、フロン類を使用している6,000台以上の機器があります。そのすべてを点検するとなると、労力は計り知れません。とは言うものの、法律で義務化された以上、なんとか対応したいと考えています。何か良いサービスがあるならお聞きしたいですね。吉田)そのようなお客さまの負担を少しでも軽減できるように、機器ごとの点検記録を簡単に残すことができる「フロン類取扱い管理システム」を開発しました。インターネットを利用し、スマートフォンなどで現場から点検記録を残すことができる仕組みです。点検機器リストをあらかじめ作ってしまえば、作業の効率化を図ることができると思います。御手洗)この4月から施行されたフロン排出抑制法は、ユーザーさまが機器を点検し、漏えいを防ぐことの他、空調機器や冷蔵・冷凍機器に使用されているフロン類の量を抑制する、あるいは、フロン類皆さんが行っている温暖化対策がどのようなものかお聞かせください。温暖化対策に向けて行われた法改正について、お仕事の立場からお話をお聞かせください。地球温暖化抑制に エクセレントECP大形熱源機空調から産業プロセス用途まで対応可能な熱源機です。業界初Xフレーム構造を採用し、スムーズな熱交換を実現します。設置面積は従来機に比べ約40%削減し、最大で16台までモジュール連結が可能です。吹き出しキャビネットに再生プラを採用。これは、プラ総使用量の36%に相当します。スーパーフレックスモジュールチラー(SFMC)RUA-TBP0302H「フロン類取扱い管理システム」画面※新製品1台あたりの能力に 換算したときのCO2排出量年間CO2排出量比較基準機種(2000年)TAG-C009を100としたとき※51%削減46.1t-CO2/年特集❷誌上座談会7東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2015りリデュース・リユース・リサイクル、小さな工夫でエコ三昧(関係会社/くまさん)

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