東芝キヤリア社会・環境報告書 2016年
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地球や人間に深く 化学物質との関係を学ヒント博士の「なるほど環境絵巻塾」一、 製品に含まれる化学物質が、 私たちの便利な暮らしを 助けていることを 忘れるべからず一、 化学物質の管理を怠ると、 人間は自分の首を 絞めかねないことを 忘れるべからず一、 地球のために、人間自身のために、 化学物質との良好な関係を 維持する努力を永遠に 続けることを忘れるべからず特集❶モノに含まれる化学物質の巻 私たちの身の周りに存在するさまざまな「モノ」は、化学物質で構成されています。例えば、食卓にかかわることでいえば、食器用洗剤に化学物質が含まれていることは広く知られていますが、皿、スプーン、箸など食器そのものも化学物質で構成されています。衣食住すべての場面で、化学物質が口から侵入する場合や、直接製品と接触することによって皮膚から侵入する場合が考えられます。基準を超えた量を身体に取り込んだ場合、健康を害することがあります。したがって、製品をつくる事業者は、製品を提供するにあたり、化学物質にかかわる安全性に責任を持たなければなりません。※揮発性有機化合物(VOC: Volatile Organic Compounds)。日本住宅性能表示基準として、 ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、アセトアルデヒドの6物質が 定められています。 現代人を悩ます健康被害の一つにシックハウス症候群があります。これは、新築家屋やリフォームしたばかりの家に居住していて、目のかゆみ、頭痛、めまい、吐き気、喉の痛みなどを発症するものです。この原因と考えられるのが、ホルムアルデヒドという化学物質などのVOC※です。これらの化学物質の発生源は、住宅に使われる接着剤、防腐剤、塗料などで、部屋の壁紙、断熱材、カーペットやカーテンにも使用されています。今では、住宅の高気密化とともに、VOCの濃度が上がりがちでしたが、24時間の機械換気の導入により、問題ないレベルまで解消されています。シックハウス症候群は化学物質が原因例えば私たちの暮らしは、たくさんの化学物質に囲まれています。電気製品、住宅、自動車はもちろん、さまざまな加工食品などの生活必需品には、必ずといってよいほど化学物質が含まれています。製品自体だけではなく、人間は製品をつくる過程でも化学物質と接しています。人々の暮らしが便利になるにつれ、化学物質の取り扱いを誤ったために大きな問題を引き起こした経験を、数多くしてきたのも事実です。今、日本国内はもちろん、世界中で化学物質を適正に管理する動きが強まっています。地球や人間に対し、メリットだけではなく、一歩間違えば大きな問題を引き起こしかねない化学物質の姿をしっかり学んでいきましょう。Let’s learn that chemical substances have a significant bearing on the Earth and humanity.让我们学习一下与和地球及人类密切相关的化学物质的关系吧。3東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2016い今よりも 将来考え 省エネ製品(川崎/さんぽ) ろろうそくの あかりを灯せば 節電タイム(関係会社/かつ)

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