東芝キヤリア社会環境報告書 2017年
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持続可能な社会では生物多様性保全は重要であり、未来の地球を豊かにします。地球規模で展開される生物多様性保全活動では、2010年に開催された第10回生物多様性条約締約国会議(COP10)で20項目の「愛知目標」が合意されました。現在、この目標を2020年までに実現させるために各国が施策を考えています。東芝キヤリアグループは、COP10に先駆けて2009年度から国内拠点である富士工場、津山工場、掛川開発センターで生物多様性保全ワーキングを立ち上げ、拠点内における絶滅危惧種の保護や植樹活動などを行い、生物多様性保全につながる活動を実行してきました。また、2015年度からは、海外の3製造拠点でも活動を開始し、現地の従業員に対して、教育や植樹などを通じて持続可能な社会づくりの大切さを理解してもらいました。さらに各拠点では、製造活動時における公害防止などの環境法規を遵守し、環境事故を起こして地球を汚すことのないよう、生物多様性保全につながる内部監査や環境パトロールなどを行っています。 さまざまな環境活動を事業内で広めていくために、環境分野の各種資格を有している人や商工会議所主催の「eco検定」に合格した人を「ecoスタイルリーダー」として登録し、養成を進めています。2017年度までの登録目標100名を、2006年度に前倒しで達成しました。養成の一環として、今年で6年目を迎えた夏休みの小学生イベントでは、ecoスタイルリーダーも参加し、環境意識の醸成を図りました。今回は富士工場に地域の小学生を招待し、今年度のテーマである「資源有効活用」の取り組みと、生物多様性保全活動について見学を含む教育や「うちわづくり」を行いました。この活動を通じて小学生への教育だけでなくecoスタイルリーダー自身も認識を深め、日々の事業活動で環境意識がさらに浸透することを期待しています。また、東芝キヤリアグループを支える地域社会や、調達取引先さま、販売店さまをはじめとするステークホルダーの皆さまとともに、グループ一丸となって、より付加価値の高い環境調和型製品をグローバルに提供していきたいと考えています。「愛知目標」を念頭に置き、未来の地球を考え、生物多様性保全活動をグローバルに展開します従業員の環境意識を高めるとともに、ステークホルダーと環境調和型製品を提供していきます東芝キヤリアグループ経営方針良き地球市民として1. 人間社会と地球環境に貢献します2. お客さまの声に忠実な事業活動をします 3. 健全で透明な経営をします東芝キヤリアグループは、ヒートポンプ技術を軸に、お客さまのさまざまなご要望に的確にお応えできる熱応用ソリューションによる最高品質の製品・サービスを提供することにより、社会ならびに地球環境に貢献し、グローバルに成長する環境創造企業を目指します。経営理念経営ビジョンManagement Policy of the Toshiba Carrier Group / 东芝开利集团的经营方针東芝キヤリアグループでは、2015年度から4年間を中期として、大テーマ「SustainableSociety:持続可能な社会」を掲げ、さらに年度ごとの小テーマを決めて社会・環境報告書を作成しています。持続可能な社会を構築するためには、「エネルギー・気候変動問題への対応(地球温暖化抑制)」「化学物質リスクの最小化(化学物質管理)」「資源消費の最小化(資源有効活用)」「水資源消費の最小化(水資源有効活用)」の4テーマが特に重要であると考えています。2015年度は地球温暖化抑制、2016年度は化学物質管理をテーマに設定し、それぞれの課題を東芝キヤリアの活動と結び付けて掘り下げてきました。3年目の2017年度は資源有効活用を取り上げ、この報告書を読んだ方に、資源有効活用に関わる法規、活動の変遷、自社の活動を「環境すごろく」で表現し、さらに関係者による「座談会」を通じて紹介していきます。社会・環境報告書の中期テーマ「Sustainable Society:持続可能な社会」について3年目の2017年度は「資源有効活用」を取り上げました資源消費の最小化エネルギー・気候変動問題への対応水資源消費の最小化化学物質リスクの最小化Theme for the Medium-Term Social and Environmental Report “Sustainable Society” / 社会和环境报告中期主题「Sustainable Society:可持续发展社会」2東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2017

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