東芝キヤリア社会環境報告書 2018年
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President & CEOToshiba Carrier CorporationToru Kubo東芝キヤリア株式会社取締役社長2018年10月久保 徹く  ぼ  とおる東芝キヤリアグループは、ヒートポンプ技術を軸に環境調和型の製品を開発・製造・販売しています。合弁先の米国キヤリア社の販売網に加え、日本はもとより、欧州、米国、中国、インドなどで販売拠点を構え、世界各地で販売を拡大しています。このたび、1969年に開発した日本初の空調用ロータリーコンプレッサー「B型シリーズ」が、2018年度の「重要科学技術史資料※」に登録されました。このシリーズは、インバーターとの組み合わせにより省エネ性(環境性能)と快適性(付加価値)を同時に実現した今日のエアコンの先駆けであり、現在当社が実践するヒートポンプソリューション事業の礎となっています。また、今後は研究・開発・製造の中枢である富士工場内に、最新鋭の新技術棟の建設を予定しています。さらに、中国で拡大する需要に対応し、中国拠点での開発・製造力を強化するため、新社屋を建設し移転します。東芝キヤリアグループは、先人に続く先進の技術開発精神を継承しながら、高品質で人々に感動を与える環境調和型の製品を、グローバルに提供し続けていきたいと考えています。新技術棟建設で技術開発をさらに拡充し、グローバル企業としてさらなる発展をしていきます一方、地球内で事業活動を行っている企業の責務として、「Sustainable Society:持続可能な社会」の実現を考えなければなりません。世界の環境関連動向では、2015年に「SDGs(Sustainable Development Goals):持続可能な開発目標」や「パリ協定」が採択されました。SDGsは、パリ協定の上位概念であり、地球上の人々が持続可能な開発を実践するための17項目が目標として掲げられています。また、194の国と地域が調印※したパリ協定では、日本は2030年に2013年度比26%のCO2削減を約束しています。SDGsやパリ協定との関係を視野に入れた東芝キヤリアの役割は、価値の高い環境調和型の製品を世界中に提供することです。それにより、使用時のエネルギーを減らしてCO2の排出量を削減することはもちろん、開発時や製造時に使用するエネルギーも減らし、CO2の削減に努めています。また、当社はヒートポンプを利用した製品を提供するために、温室効果ガスである冷媒を使用していますが、最新の技術で地球温暖化係数が小さい冷媒の採用を加速させています。地球規模の課題解決のために開発と製造において環境負荷の少ない製品を提供します※重要科学技術史資料(未来技術遺産)とは、独立行政法人国立科学博物館(産業技術史資料情報センター)が、日本の科学技術史資料のうち、「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していくうえで重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する資料を選定し、「重要科学技術史資料登録台帳」に登録しているもので、2008年度から毎年行われています。In keeping with our total commitment to environmental innovation, we will contribute to society and the global environment and provide environmentally conscious products worldwide作为环境创造企业,为社会与地球环境做贡献,并向全球提供有价值的环保型产品環境創造企業として、社会ならびに地球環境に貢献し、価値のある環境調和型製品をグローバルに提供していきます環境経営責任者メッセージ※2018年10月現在1東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2018

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