社会・環境報告書 2019年
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新技術棟外観イメージ我科)私が入社した頃は、この富士事業所は小形エアコンの製造が主でしたが、今は業務用エアコンをはじめ、さまざまな冷凍・空調機器の製造工場になりました。これから先の展望としては、建設中の新技術棟が機能し、お客さまに合ったより付加価値の高い製品をつくる場になっていくと思っています。そのためには、杉崎さんが取り組んでいるデータ解析を踏まえた省エネと快適性の提案は、新たな価値を創造できるものだと思います。杠)東芝キヤリアが誕生した20年くらい前から、「ソリューション」という言葉があちこちで使われ始めました。コンビニ店舗で使うCC機器についても、当時からソリューション提案を実践してきましたが、最近はCC機器だけでなく空調や換気などを含めたシステムとしてのソリューション提案が不可欠になっています。ecoスタイルリーダーとしても、“省エネに関するソリューション”を強く意識しているのも事実です。20年の節目を機に、会社全体として改めてトータルソリューションという考え方を強化するときが訪れているのかもしれません。杉崎)先ほど申し上げたオフィス空間とは別に、モデル化したコンビニ店舗で気流解析などを行い、ショーケースや空調機をモデル店舗内に配置して温度分布などを可視化しています。解析結果から得られた課題は、実際の店舗において改善の検討材料として活用してもらえると思います。こうした実空間の省エネ提案をできることが、当社の強みとしてますますクローズアップされれば良いと思います。また、私も杠さんと同じようにecoスタイルリーダーですが、省エネという観点から自分自身の環境マインドを高めることができ、活動内容は研究や実験にも参考になっていると思います。工藤)富士事業所では、家庭用や業務用の給湯機器、さまざまな種類のショーケースなど、お客さまの用途に応じた製品をつくっています。お客さまの課題を把握して解決提案を行う一方で、メーカーである以上、個々の製品の品質を高めることも大切です。地球温暖化抑制をテーマに皆さんとお話ししていて、「環境と品質」が常に自分の頭に浮かぶのは、メーカーの一員であると同時にecoスタイルリーダーであることも影響していると思います。製造現場でもecoスタイルリーダーは増えていますので、今日の話を皆と共有したいですね。まとめ「地球温暖化抑制」は、人類をはじめ、地球上のすべての生物にかかわるたいへん重要なテーマです。東芝キヤリアは、開発する製品や製造工程を通じてCO2の排出量を削減するなど、さまざまな省エネ対策を進めるとともに、冷媒の使用や管理についても確固たる方針のもとで取り組みを強化しています。今回の座談会では、オフィスやコンビニなどの店舗用の製品開発、そのような空間における快適性と省エネの両立の研究やそれを製造する工程など、それぞれ違う視点の延長線上には、温暖化抑制という同じベクトルが発見できました。さらに進化した製品をお客さまにお届けできる機会が広がるとよいと思います。12東芝キヤリアグループ 社会・環境報告書 2019         を惜しまれて消えていく山の青(関信越/RUA-UP5111)

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