東芝換気・送風機 設計・工事専門家用 2010年
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521基 礎 編静圧P0風量 Q風量と静圧の関係P-Qカーブ風量と静圧の関係P-Qカーブ一般住宅においては居住性の向上を目ざし、ビルオフィス・工場等においては作業能率の向上を考慮する必要があります。そのためには換気設計にのぞみ、基礎となる換気方式・性能等に精通しておく必要があります。自然の風圧や建物内外の温度差による空気密度の差、すなわち、浮力を利用する換気です。たえず変動する自然条件を利用するため、非常に不安定な換気ですが常時大量の熱と煙を発生する工場などでは、大きな効果を発揮します。換気扇の性能は、取付場所や、使用方法によって大きく左右されます。このため、換気扇の機種選定にあたっては換気扇の性能を充分に把握して行う必要があります。換気扇を選定する基準になる性能には、風量・風圧(静圧)・騒音などがあります。・換気扇が単位時間当たりに排気(または給気)する風の量。・単位は、m3/h(時)、m3/min(分)。●風の流れを妨げる力①外風②ダクト(配管部)③給気例えば、高層マンションの高層部では外風が強く、風の流れを妨げるため、下層部と同じ換気扇を同じ条件で使用しても、風量(排気量)は少なくなります。中高層住宅や工場などで長いダクトや曲がったダクト、急に細くなったダクトを使用して換気する場合、風の流れを妨げるため、風量(排気量)は少なくなります。密閉した部屋に換気扇を取り付けて運転すると、部屋の空気は最初少し出ますが、すぐに換気しなくなります。空気を外に出すには、それと同量の空気を取り入れなければ換気能力は低下します。2.換気の基礎1換気の種類2換気扇の性能換気を大別すると、自然の風や温度差による自然換気と、これらに関係なく送風機や換気扇により強制的に行う機械換気に分けられます。1. 自然換気1. 風量(Quantity)・ 静圧=「空気を送り出す圧力」及び「空気の流れを妨げる抵抗力」。 どちらも同じ静圧を用いています。・単位は、 Pa(パスカル)2. 静圧(Pressure)送風機・換気扇等の機械力を利用して室内空気の入れ換えを行う方法で、設計により計画的な換気が実施できます。機械換気は、その方法により下表のように分類されます。2. 機械換気〈自然排気〉排気→自然換気給気→自然換気倉庫・体育館・熱気工場①第1種換気②第2種換気③第3種換気排気および給気を機械換気する方法。屋内駐車場・ボイラー室・電気室・機械室・厨房・倉庫などに適用排気給気排気給気排気給気外気を機械的に給気し、排気は排気口から排出する方法。ボイラー用給気・発電機用換気に適用外気を給気口より給気し、排気は機械的に排出する方法。一般住宅などに適用 

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