東芝換気・送風機 設計・工事専門家用 2010年
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528基 礎 編ε(イプシロン) :ダクトの内壁の粗さ(m)……表3─6Re :レイノルズ数ν(ニュー) :動粘性係数(m2/s)…1.5194×10-5m2/s (ただし、温度20℃相対湿度60%)A=ダクトの断面積(m2)△Pt1 :直管部分の摩擦損失(Pa)λ(ラムダ) :抵抗係数 :ダクトの長さ(m) d :ダクトの直径(m) v :ダクトの流速(風速)(m/s)…(4式) g :重力の加速度(m/s2)…9.807m/s2γ(ガンマ) :空気の密度(kg/m3)…1.1985kg/m3  (ただし、温度20℃相対湿度60%)Cg' :力の換算係数…9.8072圧力損失(ダクト抵抗)計算ダクト用換気扇やレンジフードファンはダクトにより排出します。その時の換気風量はダクトの長さや、曲りの数、ベントキャップなどの屋外取付部材等の圧力損失を正確に計算し、適切な換気風量を求める必要があります。ダクトを用いて換気しようとするとき、このダクトが風の流れを妨害しようとします。これをダクトの圧力損失(静圧、圧損ともいう)と呼びます。このダクトの圧力損失には摩擦損失と局部損失とがあり、次のように発生します。 ●摩擦損失   ダクト直管内壁と空気の流速との摩擦により発生する損失 ●局部損失   エルボ、ベントキャップ、拡大管などにより、流速が急に   かわるために発生する損失■ダクト計算から機種選定までの手順必要換気量計算ダクト設計(ダクト径、ダクトの種類、配管経路、長さ、曲り)直管部分の圧力損失を求める局部損出部分を求める「等価円管長さ早見表」を用いて局部損失を等価円管長さに置き換える局部抵抗係数により求める等価円管長さに置き換えて求めるダクト長さの合計を求める合計ダクト長さに近いダクト抵抗曲線を選ぶ静圧-風量特性表より性能を満たす機種を選定する選定した機種で必要換気量が得られるか確認するダクト系全体の圧力損失を求めるダクトの圧力損失計算式により求める方法ダクト抵抗曲線を利用した簡略法1.圧力損失について2.圧力損失の求め方1)圧力損失計算式により求める方法△Pt1 = λ・………………1式V2γ・Cg'2gdλ=0.00551+(20000[]……………2式+)106ReεdRe=……………………………………………………3式v・dνv=………………………………………4式Q60×60×A 4×断面積周辺長さde=1.308√…………………………………5式(ab)5(a+b)2(1)直管部分の摩擦損失●円形ダクトの直管部分の圧力損失は、次式で表されます。さらにλはダクトの内壁の粗さ(ε)とレイノルズ数(Re)によって決められるので、次式で表されます。表3ー6 ダクト内壁の粗さ新しい炭素鋼鋼管PVCプラスチック管アルミニウムフレキシブルダクト(金属)の十分伸長したものフレキシブルダクト(ワイヤと繊維)の十分伸長したものコンクリート連結巻き継ぎ目なしで新しい連結巻き継ぎ目なし板状で縦方向に継ぎ目硬いもの空気側金属被覆空気側吹付コーティング滑らか〃〃〃やや滑らか標準やや粗い〃粗い〃〃〃0.03(0.03)0.03(0.009~0.043)0.03(0.03~0.061)0.03(0.091>)0.09(0.061~0.1223)0.15(0.1524)0.90(-)0.90(0.1524)3.0(4.572)3.0(1.2192~2.1336)3.0(1.0668~4.572)3.0(0.3048~3.048)粗度の程度(等級)ダクト材料絶対粗度(粗度範囲)単位:mm「空気調和、衛生工学便覧」より亜鉛鉄板ガラスファイバダクト円形ダクトの直管部分の摩擦損失を図表化したものをP.532付表1に示します。この図はダクトの内壁の粗さε=0.18mm(亜鉛鉄板ダクト相当)としたとき、上記の計算式に基づき計算した結果を図表化したものです。ダクトの直径と風量(または風速)より概略の摩擦損失を読みとることができます。●長方形ダクトの場合一般に利用される損失△Pt1の計算式は、円形管を基本とした式であるため、長方形管を利用する場合には次式で等価の円管に換算します。de:等価の円管の直径(m)a、d:長方形の2辺(m)P.532付表2「矩形管→円管への換算表」により、等価の円管を読みとることができます。なお、円形、正方形、長方形以外の断面のダクトについて等価の円管に換算する場合de=として見当をつければ大差ありません。13

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