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空冷ヒートポンプ式熱源機「ユニバーサルスマートX 3シリーズ」の発売について
空冷ヒートポンプ式熱源機「ユニバーサルスマートX 3シリーズ」の発売について
-業界トップ注1のIPLV 7.0注2達成、更なる進化を遂げた省エネ新モデル-
2015年1月27日
日本キヤリア株式会社
日本キヤリア株式会社(取締役社長:近藤弘和、所在地:神奈川県川崎市)は、空冷ヒートポンプ式熱源機(空冷式チラー)では業界トップの「IPLV7.0」を達成した機種をはじめとした新モデル「ユニバーサルスマートX 3シリーズ」を2015年3月31日より発売する予定です。
ビルや工場の空調用から生産プロセスの冷却・加熱用といった、様々な冷温熱負荷や用途にスマートにフィットし、2010年の発売開始以来、お客様から高い評価をいただき、業界をリードしてきた空冷ヒートポンプ式熱源機「ユニバーサルスマートX(エックス)」が、業界トップクラスの性能に一段と磨きをかけ、更なる進化を遂げました。
本シリーズでは、インバータツインロータリー圧縮機の効率改善などにより、従来シリーズから業界トップクラスであった省エネ性能を更に向上させ、「IPLV 7.0」という高い期間成績係数を実現しました。これは、全負荷運転時だけでなく、中・低負荷での部分負荷運転時にも高い冷却運転効率を発揮できることを示す値で、お客様の様々な用途とそれに伴う多様な冷温熱負荷にスマートにフィットできることを表しています。
加えて、(1)搬送動力の低減に貢献する変流量システム対応力、(2)運転停止リスクの分散等に有効な「モジュールinモジュール」設計注3による冷凍サイクル構成、(3)広い範囲で安定した高効率運転を可能とする圧縮機制御方式など、従来シリーズからの優れた特長(強み)はそのままに、本シリーズでは新たに、「高調波電流の発生を抑制する機能」を標準搭載し、力率も99%に改善しました。これにより、インバータ熱源機導入に際しての高調波抑制対策や電源設備の増強などを抑えることができ、様々な現場で、より安心して熱源システムのインバータ化による省エネを推進いただけます。従来シリーズと比べ、電源トランス容量をサイズダウンすることが可能で、配線、スイッチやユニット本体以外の周辺設備工事等のコストアップを抑えることもできます。
予定する標準価格(代表機種:インバータポンプ内蔵・ヒートポンプ・200V仕様)は、次表のとおりです。本シリーズ全体で年間3,000台以上の販売を目指します。
- ※各基本モジュール1台の標準価格(消費税等を除く)。なお、1システム(モジュール1〜16台で構成される)の中にはシステム全体を制御する「モジュールコントローラ」を内蔵したモジュールが1台必要です。上記の標準価格には、当該モジュールコントローラの価格(500,000円)は含まれていません。
ユニバーサルスマートX 「3シリーズ」の新しい特長
1.業界トップの省エネ性能 期間成績係数IPLV 7.0を達成
搭載するインバータツインロータリー圧縮機について、モーターの高巻線化、内部部品や構造の最適化による圧力損失低減などで効率改善を図り、空冷ヒートポンプ式熱源機で、業界トップの「IPLV 7.0(30馬力高COPタイプ)」を達成しました。年間消費電力量は、当社15年前の機種注4と比較した場合、4割近く低減注5することができます。
2.業界で初めて注6PWMコンバータを標準搭載した高調波対策不要のインバータ熱源機
インバータ熱源機の導入に際しては、高調波電流の発生を抑制するため、多くのケースで熱源機本体へ対策部品を追加するなどの改装が行われています。本シリーズは、従来方式よりさらに高調波抑制性能の高いPWMコンバータを、業界で初めて圧縮機のインバータ制御回路に標準搭載しました。これにより、導入にあたって高調波の抑制対策を心配する必要はありません。
3.力率99%と省電源設計の実現
PWMコンバータがもたらす高調波抑制機能によって、電圧波形と電流波形の崩れを補正し、力率の改善を図りました。本シリーズでは全機種とも力率99%を実現し、電流値低減のメリットを生み出すことができました。従来シリーズと比べ、電源トランス容量 [kVA]を最大27%のサイズダウンをすることができ、また、電源配線やスイッチ、ヒューズなどのサイズダウンも可能となります。
- 注釈一覧
- 注1:2015年1月現在。空冷ヒートポンプ式熱源機(空冷式チラー)において。当社調べによる。
- 注2:IPLV (Integrated Part Load Value)は、JRA4062:2010「空調用熱源機の期間成績係数算出基準」に基づいて試算した期間成績係数。部分負荷特性を加味した冷却運転時の値で、この値が大きいほど運転効率が高いことを示す。
IPLV 7.0はRUA-SP243HN(高COPタイプ30馬力)の値で、従来シリーズに比べ0.2ポイントの改善が図られている。
なお、2010年7月の「ユニバーサルスマートX」のプレスリリースにおけるIPLV値はARI(米国冷凍空調工業会)550/590 2003年版に準拠し算出した値であり、本IPLVとは条件・算出方法が異なる。
- 注3:1台のモジュールが4つの独立した冷媒回路で構成されており、一つの回路が停止またはデフロスト運転を行っても、他の回路が高出力運転を行うため、リスク分散及び能力(水温)安定化のメリットがある。
- 注4:空冷ヒートポンプ式スクリューチラー RUA-SA35501H-A(120馬力相当)×3台のシステム。これを「ユニバーサルスマートX」RUA-SP243HN12(30馬力相当モジュール12台連結のシステム)と比較した。
- 注5:試算条件は東京の事務所ビルを想定し、以下のとおり。
冷房期間: 4〜10月、冷却ピーク負荷: 1,020kW
暖房期間: 11〜3月、加熱ピーク負荷: 668kW
運転時間: 247日/年、14時間/日
試算結果(消費電力量)
RUA-SA35501H-A×3台 の場合:480,209kWh/年
RUA-SP243HN12の場合:296,802kWh/年(2015年1月現在の暫定仕様値に基いて算出)
- 注6:2015年1月現在。熱源機(チラー全般)において。当社調べによる。
ユニバーサルスマートX 「3シリーズ」の新しい特長(補足)
PWMコンバータによる高調波抑制機能の標準装備
高調波流出電流の発生率比較
基本モジュール仕様表
- ※1:冷却能力:冷水入口/出口温度:14℃/7℃、 室外吸込空気温度35℃DB
高COPタイプは外気温度30℃以上(現地設定可能)で空気熱交換器に散水します。
- ※2:加熱能力:温水入口/出口温度:38℃/45℃、 室外吸込空気温度7℃DB,6℃WB
- ※3:法定冷凍能力が20トン未満のため、設置の際に都道府県知事へ届出、及び冷凍保安責任者選任は不要です。
- 【この仕様は2015年1月現在の暫定値です。改良のため予告なしに変更することがあります。】
プレスリリース記載の情報(商品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
以上