ニュースリリース
令和3年度関東地方発明表彰において「文部科学大臣賞」および「実施功労賞」を受賞
2021年11月15日
東芝キヤリア株式会社
東芝キヤリア株式会社(本社:神奈川県川崎市、取締役社長:久保 徹)の「多気筒ロータリ圧縮機の吐出ポート構造に関する発明(以下、本発明)」が、このたび、公益社団法人発明協会が主催する「令和3年度関東地方発明表彰」において、「文部科学大臣賞」および「実施功績賞」を受賞しました。
本発明は、冷凍・空調機器に用いられる多気筒ロータリ圧縮機において、圧縮した冷媒をシリンダ外に出す「吐出ポート」の構造を最適化することで、大容量化する上で問題となる吐出損失、吐出脈動、回転軸のたわみ等を効果的に低減し、冷凍・空調機器の大能力化及び高効率化を可能とするものです。
本発明により、省エネ・静音化と圧縮機搭載台数の削減や配管類の簡素化による省資源・小型化が可能となり、カーボンニュートラルと地球環境保護の面で冷凍・空調産業に貢献することを目指しています。
当社は、今後もグローバルに活躍するヒートポンプソリューションカンパニ―として、これまで培ってきた省エネ技術やヒートポンプ応用技術を用いて、社会並びに地球環境に貢献していきます。
地方発明表彰について
地方発明表彰は、各地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地方産業の振興に寄与することを目的として1921年に開始されたものです。全国を8地方に分け、北海道地方発明表彰、東北地方発明表彰、関東地方発明表彰、中部地方発明表彰、近畿地方発明表彰、中国地方発明表彰、四国地方発明表彰、および九州地方発明表彰を実施し、各地方において優秀な発明、考案、または意匠を完成された方々、発明などの実施化に尽力された方々、発明などの指導、育成、奨励に貢献された方々の功績を称え顕彰するものです。
「文部科学大臣賞」は、優秀な発明等を完成し、その実施効果が高く、地域産業の向上に寄与していると認められた発明の中で、特に優秀と認められるものに贈呈されます。また、「実施功績賞」は、高度な発明の完成を法人として支援した功績に対して、発明者の所属する法人の代表者に贈られる賞です。
受賞者
1.文部科学大臣賞
「多気筒ロータリ圧縮機の吐出ポート構造(特許第6022247号)」
技術統括部 コアテクノロジーセンター フェロー 平山 卓也
2.実施功績賞
取締役社長 久保 徹
発明の概要
「多気筒ロータリ圧縮機の吐出ポート構造」
本発明の圧縮機は、回転軸を軸支する軸受の間に冷媒を圧縮する複数のロータリ式シリンダの間に仕切板を配置し、軸受と仕切板の両方に冷媒の吐出ポートを設けました。さらに、仕切板側の吐出ポートの断面積を軸受側の吐出ポートより小さくすることで吐出流量が適正化され、吐出弁の応答性を改善しました。これにより、吐出損失や吐出脈動を効果的に抑制でき、高効率・低騒音・低振動で信頼性の高い大容量ロータリ圧縮機を実現しました。
圧縮機とロータリ式圧縮機構部 圧縮機と冷凍・空調機器
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