ニュースリリース
省エネインバータ技術で第82回電気学術振興賞 進歩賞を受賞
2026年07月17日
日本キヤリア株式会社
日本キヤリア株式会社(本社:東京都品川区)は、「モジュラー・マルチレベル変換器を用いたヒートシンクレスアクティブフィルタの開発と空調機への適用」のタイトルで、一般社団法人電気学会から第82回電気学術振興賞(進歩賞)を受賞しました。表彰式は2026年5月27日、東京にて執り行われました。
当社は、気候変動やエネルギー課題に対応するインテリジェントなソリューション提供で世界をリードするCarrier Global Corporation(NYSE:CARR)の日本法人です。
電気学術振興賞 進歩賞は1942年に創設され、電気に関する学術・技術において、新規な概念・理論・材料・デバイス・システム・方式などの提案や実証、または画期的な製品・設備の完成や改良により、産業および社会の進歩に大きく貢献した優れた業績に授与されます。
近年のAI技術の進展に伴い、データセンター向け大容量空調機の需要が拡大し、高調波電流の抑制など電源品質への対応が一層重要となっています。一般的にはアクティブフィルタの追加で対応しますが、従来方式は発熱が大きく、冷却ファンや大型ヒートシンクが必要で、騒音や設置負荷が課題でした。当社はこれを解決するため、モジュラー・マルチレベル変換器(MMC)を活用した空調機用アクティブフィルタを開発し、電力損失を大幅に低減しつつ冷却機構を不要としました。こうした省エネ・省資源化に加え、静音性と設置性の向上を実現したことが、高い評価につながりました。
代表取締役社長 丸山 峰生は、以下のようにコメントしています。「今回の受賞技術は、2023年よりビル用マルチエアコン『スーパーマルチu🄬シリーズ』に適用しており、お客様の省エネルギー化および脱炭素化への取り組みに大きく貢献するものです。この受賞を励みに、今後も当社は、快適性と環境性能を両立する革新的な技術の開発を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります」
受賞タイトル及び受賞者
受賞技術概要
当社は、低耐圧Si-MOSFETを用いたモジュラー・マルチレベル変換器(MMC)方式の空調機用アクティブフィルタを開発しました。これは、従来は高圧変換器で使われていたMMC回路を低圧用途に展開したものです。
本来の空調機の電流(iINV)には多くの高調波が含まれていますが、MMCアクティブフィルタの線間電圧(vline)を7段階のマルチレベルで制御し、MMCアクティブフィルタに流れる電流(iAPF)を適切に操作することで、全体の入力電流(is)を正弦波状に補償し、40次までの総合歪み率THDは2.9%を実現しています。
MMC回路を低圧用途に適用することで低オン抵抗な低耐圧Si-MOSFETが採用可能となり、マルチレベル化によるスイッチング損失低減と、低オン抵抗による導通損失低減という特長を両立しました。その結果、1素子当たりの損失を1W以下に抑え、従来機比でスイッチング素子の損失を約70%、システム損失を約40%低減しています。
さらに、損失を1W以下に抑えたスイッチング素子を基板上に分散配置して熱を拡散させるとともに、空調機室外ファンの気流を活用することで、ヒートシンクを不要とし、専用冷却ファンの削減を実現しました。これにより、従来機と比べて約2kgの軽量化を実現しています。こうした技術により、従来方式に比べて大幅な損失低減を実現するとともに、ヒートシンクおよび冷却ファンを不要とし、装置の軽量化と現地組込み作業性の向上を実現しました。
日本キヤリアについて
日本キヤリアは、エネルギー効率に優れた製品を統合したサステナブルなソリューションを家庭用、店舗・ビル用、工場用途としてお客様に提供しています。日本キヤリアは、快適で安全、持続可能な暮らしのためのイノベーションに尽力し、気候変動やエネルギーといった問題に対応するインテリジェントなソリューション提供で世界をリードするCarrier Global Corporation (NYSE: CARR)の日本法人です。
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本お知らせについてのお問い合わせ先
日本キヤリア株式会社 広報室
Mail: mikiko.katou1@carrier.com
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