東芝キヤリア株式会社は「ヒー トポンプソリューションカンパニー」として海外に比重を置いたビジネスモデルへの転換を図 るべく、今後拡大が見込まれる新興国を中心とした業務用空調市場の需要取込みのため、中国 に新拠点を設けるとともに、タイ拠点の機能を強化し、グローバル事業展開を加速させます。
　このため、中国・タイの製造機能強化として向こう4年間で合わせて100億円を投資し、 従来以上にビジネスパートナーであるCarrier社のグローバル販売ネットワークを活用した新 興市場への販売拡大を目指していきます。

1）中国でのビル用マルチエアコン製造拠点の設立
ビル用マルチエアコン（以下、VRF）の最大伸長市場である中国において、低コストのVRF製造拠点を、東芝のグループ会社である杭芝機電有限公司（所在：中華人民共和国浙江 省杭州市）内に設けます。新拠点で2012年5月から中国国内販売向けVRFの製造を開始し、2013年には本格 的に生産を立ち上げ、中国市場へ投入していきます。

2）東芝キヤリアタイ社の業務用空調設計製造拠点への転換
東芝キヤリアタイ社（所在：タイ王国パトムタニ県　以下（TCTC））を店舗・オフィス用 エアコン（以下、LC）グローバル戦略拠点と位置付け、アジア新興国に対する営業支援・販 促機能も有する低コスト設計製造拠点に転換します。2011年度中に（TCTC）の生産設備の拡大を進め、2012年度からLC／VRFの 製造を順次拡大し、東南アジア市場を中心に投入していきます。またローカル技術者の育成等により、（TCTC）でLCの現地設計を推進し、インド市場 などの新興国に特化したローカルフィット商品の販売を拡大していく予定です。